介護施設と言っても、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向けなど様々です。施設によって利用者の要介護度が異なりますから、介護の仕事も施設ごとに違います。例えば特別養護老人ホームは、要介護3以上の高齢者が入居しています。寝たきりの人や身体介護を必要とする人が多いため、交代制で24時間勤務となります。身体介護とは、食事や排泄、入浴や着替えなどの介助や歯磨きの手伝い、体を拭くといった仕事です。これらは身体に直接触れる介護ですので、介護資格を所持していないと行うことができません。部屋の片付けなど、身体に直接触れないサポートは無資格者でも可能です。特別養護老人ホームは公的な施設であり、生活支援と介護サービスが中心となります。
一方、介護付き有料老人ホームは民間の運営なので、入居条件がありません。特別養護老人ホームと同じく生活支援や介護サービスもありますが、より細かなケアや接遇マナーが求められる傾向にあります。というのも、充実した設備ときめ細かいサービスをアピールしているところもあるからです。要支援や要介護が低い利用者も多いので、レクリエーションやイベントなど、利用者のニーズに応える様々なサービスが用意されています。レクリエーションやイベントのサポートも介護スタッフの仕事です。また、サービス付き高齢者向け住宅は、介護保険サービスを提供せず、生活支援や食事の提供、見守りなどのサービスを行います。身体介護が必要であれば、利用者が外部の事業者やデイサービスと契約して訪問介護に来てもらいます。このように介護施設の仕事は、施設ごとに大きく異なるのです。